推理小説界の巨匠エドガー・アラン・ポーの原作を元にした映画、キャッチフレーズは『稀代の推理作家からの挑戦状。あなたは、この謎が解けるか』ジャンルはホラーミステリー、Amazon Primeにて視聴。
あらすじ:19世紀のイギリス、精神科医のエドワードは僻地にある精神病院を訪れた。『精神病患者への革新的な治療方法を行っている』というこの病院には、ある秘密があって……という話。
ネタバレなしで見て欲しい作品、キャッチフレーズ通り様々な伏線が張り巡らされるが、それら一つ一つが作中に親切に回収されるわけではない。こちらの理解力を試すような、推理小説を読むような作品と言っても過言ではないだろう。
だが、それらの伏線を無視したとしてもストーリーに違和感はない。かくいう僕も作業をしながら見ていたので、伏線を全て理解する事は出来なかったが、ストーリーを横目で追っているだけでも面白い映画だった。
本作の一番の見所は精神病の方(以下:患者)の描写。舞台が精神病院と言う事もあって、登場人物の大体が何らかの疾患を持っている。ただ、よくホラー映画にあるような「ずっと意味不明な事を話していたり、暴れまわる患者」は少なく、むしろ大体の患者は穏やかな生活をしている。
ただ、ずっと見ていると行動に微弱なノイズが入っており、そこで彼らが患者である事を再認する。病の魅せ方が上手い作品だなと思った。
面白いよ!と薦められて興味を持った映画、キャッチフレーズは「全米が封印した今年最大の問題作」Amazon Primeにて視聴。
あらすじ:いつの間にか意識を失っていた12人の男女が目覚めると、そこは柵に囲まれた森の中だった。そこに突然鳴り響く銃声、弾け飛ぶ肉体、彼等は混乱し狂乱する。そう、これは「狩り」、彼らは富裕層の娯楽である「人狩り」に巻き込まれてしまったのだ。
人が人を娯楽で殺害するという過激な内容から、グロテスクで救いのない映画なのかな……と思っていたら見事に騙された。
確かに最初の20分くらいは人狩りを楽しむ富裕層VS巻き込まれた貧困層という作りになっていたのだが、『狩られる側』の一人であったクリスタル(主人公)が富裕層への反撃を開始したのだ。
このクリスタル、レンタルカー屋で働いている白人女性なのだが、元軍人。幾多の戦場を潜り抜けて来た彼女が、娯楽で人を殺している覚悟の無い富裕層に負ける道理なし。そう言わんばかりに無双していく。序盤はあれだけ序盤に頻出したグロシーンも後半はほぼ皆無。
かくして本作は、クリスタルが嫌味な富裕層を吹っ飛ばす痛快アクション映画に変貌するのだった。銃弾もナイフも弓も不意打ちも彼女を殺害するには至らない。果ては敵の首魁を倒してジェット機を乗っ取り、そこでワインを飲んで『クソうめぇわ』と笑う。もうホラーでも何でもないじゃん……。
他にも、敵の首魁との戦闘シーンで都度都度『お前、良いパンチ持ってるじゃねえか……』みたいに二人が天井を向いて寝転がるシーンが在ったり、そもそも戦闘シーンが濃く長かったりと、後半以降は殆どナニコレアクション映画。
監督曰く、本作は貧困層と富裕層の対比、現代社会の闇を盛り込んだ作品だそうだが、コマンドー張りのバトルシーンを見せられている中では、そんなに頭に入ってこなかった。
ニコラス・ケイジが遊園地でモンスター相手に大立ち回りする映画と聞いて、Amazon Primeにて視聴。
見るまでずっとワンピースを読んでいた&ニコラス・ケイジが劇中一言も喋らないので登場人物の名前がよくわからず、ワンピースのキャラに当てはめて視たら意外と面白かったのでそのまま書いていく。
あらすじ:ニコラス・ケイジ(ルフィ)の乗っている車(ゴーイングメリー号)がイタズラで道路に仕掛けられた棘によってパンクしてしまった。修理には一日かかるようだが、この辺りに宿はない。途方に暮れるルフィが、宿場代わりにと案内されたのは呪われた廃遊園地だった、と言う話。
【キャラクター紹介】
ルフィ(ニコラス・ケイジ)
本作の主人公、愛車のメリー号がパンクしたせいで呪われた廃遊園地に寝泊まりすることになった、劇中一言もしゃべらない。船長だけあって強さは折り紙付きで、襲い来る人食いロボットを余裕で撃退する。海賊なので暴力に対して一切ためらいがない。
周期的に休憩時間を設けたいタイプらしく、戦闘中でもタイマーが鳴ったら戦闘を切り上げて宴を始める自由人。この海で一番自由な奴が海賊王らしいから仕方ないね。
ナミ
本作のヒロイン、廃遊園地にルフィが一人でいるのを見つけて救出する事にした。肝が据わっており、突然現れた人食いロボット達にとりあえず拳で対抗する精神の持ち主。
ルフィの戦闘時にはその強さと容赦の無さに普通にドン引きしている。
ゾロ
廃遊園地にいるルフィを助け出そうとやって来た若者グループの一人、背が高い。「背中の傷は剣士の恥だ」と言う割におもっくそ背中から剣で貫かれて死亡。
ウソップ
若者グループの一人、ロビンと付き合っている。廃遊園地の中でロビンと<自主規制>していた所をロボットに襲われて死亡。
臆病で、ルフィを助け出そうとする際にも「俺は降りる!」と主張していた。だが、お前もう船降りろ!とはならず、着いて来てしまったのが運の尽きである。
ロビン
若者グループの一人、ウソップと付き合っている。同じく<自主規制>している所をロボットに襲われて死亡。
襲ったロボットはワニ型だった、多分バナナワニだろう。
サンジ
若者グループの一人、ナミの事が好き。パニック下でも割と冷静で、クソお世話になっている保安官に電話を掛けるファインプレーを見せるも、保安官が化物とグルだったため失敗。
カエル型ロボットに首肉ストライクされて死亡。
チョッパー
若者グループの一人、小さくて眼鏡をかけている。激しく明滅する目に悪そうな空間をしばらく逃げ回った後、妖精型ロボットと亀型ロボットに食われて死亡。
やはり非常食だったようだ。
ゲンゾウ
ナミの育ての親にして、この州の保安官。しかし、その実態は廃遊園地と癒着している悪徳保安官である。棘のトラップを仕掛けたのも多分コイツ。
廃遊園地に定期的に生贄を寄こす代わりに町の人を襲わないでもらうという契約を交わしており、根っからの悪人ではない様子。
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……おふざけはここまでにして、本作は造りやセオリーこそホラー映画そのものだが、その実態はニコラス・ケイジ無双を楽しむ映画である。
狂人達の魂が宿った人食いロボットをニコラス・ケイジが容赦なく叩きのめす。二人がかりだろうと、不意打ちだろうと、武器を持っていようと、ニコラスが手錠で身動きが取れない状況であろうと、ニコラス・ケイジに勝てるモンスターなどこの世に存在しないのである。どっちが怪物側だっけ?
何も考えずに見れて、時間も短めなのでおすすめ。
Twitterで流れて来たコンセプトアートがあまりに良かったのでNetflixに再加入して視聴。Amazon Primeでは視聴する事が出来ないので注意。残穢タイプの後を引くホラー映画なので、残穢でトイレに行けなくなった者は覚悟して視聴されたし。
あらすじ:育児施設から長年離別していた子供を引き取った主人公。子供と二人、新しい家に移り住んで全てが順風満帆かに思えた。しかし、移り住んだ新居では、生活もままならない程に数々の怪奇現象が起きてしまう。怪現象の真っただ中、主人公は以前ある村落に訪れた事を思い出すのだった……と言う話。
『箪笥』、『哭声』を始めとして、近年勢いを増してきたアジアンホラーの中でもかなり引きこまれる作品。
モンスターの造形とグロテスクな描写に特化した『洋ホラー』、じっとりと迫り来る幽霊などの超常的な恐怖を描く『和ホラー』、アジアンホラーはそもそも、このどちらとも異なる性質を持つと考える。まぁ映画によってはジャンルを超越した作品はいくらでもあるのだが、大まかなイメージの話なので今回は割愛する。
さて、『アジアンホラー』は和洋でいうと和ホラーに近い映画群だが、似て非なる物である。
例えば和ホラーは、『人の想いが生んだ怪異』であることが多い。呪われた家に閉じ込められたモノも、呪いのビデオを介して伝染するモノも、過去を悔やんで怪異と化したモノも、等しく人の念から産まれた物である。存在に理由があるのだ。
一方で、アジアンホラーの怪異はとにかく超常的だ。人の想いや願いなど関係ない、そう在るからそう在るだけのモノ。俗な例えをするならば、クトゥルフ神話に描かれている神々のような超常性を持っていると言っても過言ではない。本作に登場する怪異もそういった『理由のないモノ』である。
また、本作を洒落怖文化の集大成のような作品と表する人もいる。確かに、洒落怖界のタブーを全部犯すノルマでもあるのかと思うくらい主人公がやらかすので、怖いパート以外はツッコミを入れながら見る事も出来るかも。
僕はこの映画をたくさんの人に視聴して欲しい。本作を見ればきっと、君もそう思うはずだ。
これを見るためにNetflixに入った甲斐があったな、と思えるほどのホラー映画。是非とも。
Netflixに一ヶ月だけ加入する事にしたので、限定の映画を優先的に視聴することにした。その中でも本作は特に評価が高く『カルト宗教』、『新興の神』など、気になるワードが出てきたため視聴。
あらすじ:主人公は良家の男性。妹が宗教団体に拉致されたため、信徒の振りをして教団がある島へ潜り込むことになった。だが、その教団は『彼女』なる神を祀る危険な団体だった。主人公は教団から妹を取り戻す事が出来るのか、と言う話。
話としては出来が良かったし、ラストも考察の余地があった良作。ただ、映画に登場するカルト教団の信徒が普通の人ばかりで驚いた。
昨今のホラー映画に登場する宗教団体は『それどうやって団体を維持してるの?』と思うくらい歪な考え方を持っている。端的に言えば、異常者の集まりである。ゴミのように人間が死ぬ儀式、異常とも言える神への殉教心、それらは「人怖」というにはあまりにファンタジーがかっている。それでも僕らはそんな異常さに惹かれて止まないのだ。
そういった視点で見ると、本作のカルト教団は普通だ。教団の中には普通に教えを破る若者がいる。神への信仰よりも人の命を大事にする女性もいる。総合的に見れば、ちょっと思想が強めの村くらいの範疇に収まっている。
でも、もしかするとこのくらいが現実にある宗教団体のラインなのかもしれない。宗教を踏み台にして人間が私利私欲のために動く、現実の新興宗教も大体はそのような物だと思う……とまで言い切ると、偏見だろうか。
そんな思考を巡らせてしまうくらい、カルト宗教を写実的に描いた映画だった。
主演と製作総指揮が同じ人物である、という異色の作品。Prime Videoにて視聴。日常で過度なストレスを感じる女性が異常なものを口にする『異食』に依存していく過程を描く。
あらすじ:実業家の夫で裕福な暮らしを送る妻のハンター。有能な夫に貞淑な妻、外から見れば理想の家庭である。だが、夫を含め夫の家族はプライドが高く、ハンターに『完璧な妻』であるように様々な理想を押し付ける。徐々にストレスが溜まっていくハンター、彼女はある日、家の掃除をしている最中に見つけた『画鋲』を食す、という話。
女性監督は心理的なストレス描写を丁寧に描くのが上手、という定説を持っているのだが、本作もその説を裏付けてくれる作品だった。
わかりやすく露悪的なキャラクターは誰でも作る事が出来る。だが、『一見寄り添ってくれるように見える迷惑な身内』というのは魅せ方が難しい。善悪のバランスを上手に取らないと、単なる善人やとんでもない郎党になってしまうからだ。
ストレスで精神的にも肉体的にも疲弊していく主人公、彼女を取り巻く環境はけして彼女を突き放したりはしない。むしろ、彼女の問題に対し一緒に立ち向かおうという姿勢すら見せてくれる。ただ、そのやり方が間違っており、主人公に更なる負荷を掛ける結果となってしまっている。
何故なら、主人公を取り巻く人々は、何もかもを『持っている』人間だからだ。親の代から資産家で、高等な教育を受けて、貧しい人と関わらずに生きる事の出来る特権階級だからだ。一方で主人公の産まれは凄惨である。何処の誰とも知らない男に母親が襲われ、その結果産まれた子供。そんな全く異なる環境で生きようとした二人が交わってしまった事が不幸なのだろう。
お互いがお互いの普通をぶつけ合って、共同生活は生まれる。
だが、本作の夫婦はお互いをぶつけ合えなかった。安っぽい言い方をすれば『格差婚』であるが故に、妻が夫に染まらざるを得なかったのだ。朱に交われば赤くなる、ではなく、朱に交わって朱になる事を強いられたのである。そのストレスは並々ならぬ物だろう。
そんな状態から、彼女は異食によって解放されていく。スワロウと言う単語が持つ意味は嚥下、彼女は何を飲み込み、何を吐き出すのか。
陽キャが心霊スポットに行って死ぬ話、Amazon Primeにて視聴。
あらすじ:人気ホラーチャンネルを運営する男性陽キャが公募で集まった女性陽キャ三人と一緒に、恐ろしい噂が後を絶たない精神病院を訪れる。彼等はそこにドローンや電波の検出器など最新の機材を持ち出して撮影を始めるのだが……と言う話。
ハンディカメラで撮影する形式のホラー映画、ブレア・ウィッチ・プロジェクト然り怖スギ!然り、こういう作品には外れが少ない気がする。恐怖の演出はよく見るタイプの物だったが、アジアン映画の特徴かとにかくテンポが良かった。
本筋に入るまでのパートが長く、前半30分くらいは小気味よいテンポで陽キャの合コンを見せ付けられる何とも言えない展開だったが、精神病院潜入後の展開があまりに怒涛だったのでトータル中の上くらいかな、と言う感覚に。大きい音と画面にデカデカと怖い物を映して驚かせる『ジャンプスケア』要素が多いホラー映画なので苦手な人は注意しよう。
作中にあった、ホラーチャンネルの運営側が準備した偽の御札と呪いの儀式で本当に悪霊が呼び出されてしまった、という展開はとても興味深かった。日本では、偽の儀式や伝承であっても『ガワ』さえあればそこに悪い物が入り込み、新たな怪異が生まれるという考え方があるが、台湾でもそれは同じことのようだ。
僕はあまりアジアの文化に詳しくはないのだけれど、こういう神格的なガワを用意してやれば、中に入ったモノがガワを踏襲した存在となる、という考え方は、日本と海外のどちらが先なのだろうか。
縷々道 生我
2022-08-09 16:25:02 +0000 UTC縷々道 生我
2022-08-09 16:23:52 +0000 UTCるしお
2022-07-29 21:08:35 +0000 UTC墓薙
2022-07-27 12:32:37 +0000 UTC