先日、FANBOXの限定配信にて、映画『レオン』の同時視聴を行った。
視聴から数日が経過して、色々と思う所があったので、映画の感想を書き記していきたいと思う。まだ見ていないよと言う人は、下記のURLから見てね。
▽配信URL▽
https://youtu.be/4LsqxJSD91k
麻薬取締捜査官のスタンに家族を殺された少女、マチルダは隣に暮らしていたプロの殺し屋、レオンの家に転がり込んで『人を殺す術』を教わり始める。
少女の復讐の行方は……という話。
◆レオン
本作の主人公、『不死身』と称される程に強い殺し屋の男。しかし、15歳から壮年になるまで『殺し』以外のことをしてこなかったので、常識を知らない。
口数が少ないが、根はかなり優しい人物だったように思う。
彼に仕事を渡しているトニーをはじめ、周りに善良な人間がいないので、彼の真っ当さは15歳までの短い期間で培われた物だと考えられる。
そう考えると、レオンの人格が歪まなかったのって奇跡じゃない?
人との接触を避けたメリットが出てるような気がする。
レオンについて、配信時から思い直したことが一つある。
彼は、真っ当な価値観を持っている一方で『殺人』という行為を、悪だと思っていないのではないか?ということだ。
そう思ったのは、復讐を企てるマチルダに彼が放った言葉『一度でも人間を殺してしまうと、片目を開けてしか眠ることができなくなる』という言葉を想起したからだ。
『片目を開けてしか眠ることができない』という言葉は、『自分が襲われるかもしれないから、警戒しなければならない』という状態を指している。これは恐らく、殺した相手の身内から、報復を受けるリスクのことを語っているのだろう。
個人的に、子供が人を殺すに当たって一番のリスクは『この先の人生を、罪を抱えて生きなければならない』ことだと思っている。しかし、レオンは罪悪感を抱えることよりも、報復を受ける可能性を警戒していた。これは、『人を殺す事への罪悪感』を本人がそこまで感じていないからなのかな?と考えたのだ。
まぁ、あの町は大層治安が悪いから『そういうもの』なのかもしれないが。
◆マチルダ
魔性の女、子供というには大人っぽいし、大人というには子供らしい。
12歳で悲惨な境遇を経た人間の演出として、最高だと思う。
平和な日本を生きる僕らにとって、12歳は『まだまだ子供』くらいの認識である。
しかし、復讐者としての覚悟を決めた彼女は、『無力な子供』でいることを嫌った。
そう考えると、背伸びをしたがるような奇行じみた言動にも納得がいく。
これは持論だが、良くも悪くも、人生に無駄な時間は存在しない。
彼女の殺意も、レオンへの愛も、彼女の人生の傷となり、糧になると思いたい。
印象的だったのは、彼女が引き金をためらいなく引いたことだ。
実際にそのせいで、レオンは元々住んでいたアパートを追い出されている。
普通に普通の暮らしをしていたら、マチルダは銃を撃つことすらためらってしまうはずだ。しかし、彼女は最初、当たり前のように外に向けて銃を乱射した。
『あれは、彼女の覚悟の大きさの証明である』と言ってしまえばそれまでだが、彼女は人を撃つことにすら何のためらいも見せなかった。いや、心中では何を思っていたかまでは測ることができないが、少なくとも躊躇しているような様子はなかった。
大人顔負けの立ち回りで、子供のような勢いで銃を撃つ彼女は、育て方を間違えれば掃除屋ではなく、掃除されるべき凶悪犯になっていた可能性もある。
彼女が最後まで『人を殺さずにいられた』のは、この映画における一番の救いだと思っている。もし、人を撃ってしまっていたら、レオンを失った彼女は、何をしでかすかわからない。そんな危うさを持っている子だと感じた。
◆スタン
良いキャラしてたね~~~~~!コメントにもあったけど、彼は完全にレオンと対照的なキャラクターとして描かれていたように思う。
孤独なレオンと徒党を組むスタン、優しいレオンと冷酷なスタン、無口なレオンと雄弁なスタン、日陰者のレオンと警察官(麻取)として生きるスタン。
そういった対比塗れの構図だったからこそ、彼が仲間の死に悲しんでいるのが意外で、人間味溢れるキャラクターとしての魅力になっていたと思う。
麻取として働きながら、裏では麻薬密売組織と繋がって多額の利益を得ており、自らも麻薬を服用している。表も裏も飄々と練り歩く切れ者だからこそ、最後にレオンの正体を見破ることができたんだろうな。
また、『会ったことがないはずのレオンの顔がどうしてわかったの?』という疑問に対するアンサーとして、ラストに『ボコボコにされたトニー』を映すの、展開の説明としてめちゃくちゃ上手くない?あそこ度肝抜かれたわ。
最後、多くは語られないが、恐らくマチルダは学園に戻ったのだろう。
そして、観葉植物君に『レオン』という名前を付けて学園の庭に植えた。
レオンの死を直接見ていない彼女にとって、観葉植物を『レオン』と名付けたのは、彼女なりの別れの儀式だったのかな~と思う。
同時に、『学園にレオンを植えたこと』は、一人の女としての愛情表現だったんだろうなと思った。
レオンと別れるだけなら、自分が住む場所に観葉植物君を植える必要はない。レオンの故郷なり、静かに暮らせる場所なり、どこに植えても良かったはずだ。実際、学園には素行不良っぽい学生が何人かいて、大切な植物を植える場所には適してない。
でも、彼女は自分の居場所にレオンを植えることに決めた。
これって、『レオンと共にいたい』という愛の表れだと思うんだよね。
愛だね~~~~~。
以上、本当に良い映画だった。皆も見てね。
縷々道 生我
2025-02-02 15:39:10 +0000 UTC縷々道 生我
2025-02-02 15:37:47 +0000 UTCよーさん
2025-02-02 03:04:16 +0000 UTC墓薙
2025-02-02 02:50:16 +0000 UTC