久しぶりに、街に出た話をしよう。
まず、今僕は人間界に住んでいる。住んでいる場所はいわゆる『都会』だ。
しかし、僕は人が沢山いる場所が苦手であり、街に出ることがあまりない。
しかし、今日は別だ。何故なら今日は、目的地があるのだから。
◆◆◆◆
____ 時は遡って11日前 。
『るるばみ相談室』という配信が終わった後、コラボ相手の遊喰らせつ君としばらく話をしていた。その際に彼は『都会に住んでいるなら、いいお食事処があるよ!』と言って、いくつかの飲食店を教えてくれた。
その中に、とても気になるお店があった。
彼曰く、そのお店は『スパイスにこだわっているバーベキューのお店』だそうだ。
バーベキューは陽キャの酸素だ。故に、少しだけ忌避感があった。しかし、一時期インドカレー屋に狂ったように通っていた僕としては、スパイスの美味しい店と聞いては黙っていられない。
「その店、一人でも行けるかな?」
らせつ君に確認を取った僕は、重い腰を上げて外出することにした。
◆◆◆◆
夜の都会は、あまりに人が多い。
これだけ人が集まっているのに、お互いがお互いに無関心で居続けられるのは、都会の良い所だと思う。血の通った人間の群れを、人間としてではなく障害物として感じてしまうのは、少しだけ罪悪感を抱いてしまうが。
そして、僕は目的地に到着した。
◆◆◆◆
バーベキュー屋の中に入った僕は愕然とした。
客が全然いない……。
え、これ本当に大丈夫?ぼったくり店紹介された?
日曜日の夜21時とはいえ、新宿だぞ?こんなに空いていることある?
戸惑いながらも席に座り、店の説明を受ける。どうやら、この店はバイキング形式のようで、バーベキューの串焼きを含む様々な料理が食べ放題であるとのこと。
さらに、味変用のスパイスが十種類以上あり、選び放題である。
しかも料金も結構安い。
なのに、どうしてこんなに人がいないんだ?
耳をすませば、外から都会の喧騒が聞こえてくる。しかし、広い店内に客は僕一人しかいない。バイトの子は暇そうにしている……。なんか、気まずいな……。
◆◆◆◆
しばらく待っていると、バーベキューの串が運ばれてきた。バーベキューをする機会が魔族生(1604年)でほとんど無かった僕は、凄くわくわくした。
席ごとに設置されている焼き台に串を載せると串が勝手に回り、感嘆に思わず声を漏らしてしまった。バイキングのメニューにあるタイ版のから揚げも、サラダも、スパイスをふんだんに使ったカレーも美味しい。
少しお腹を満たした頃に焼き上がってきた串焼きも、良く火が通っていて美味しかった。〆にはマシュマロを焼いて食べたり、ワッフルを焼いて上手に焦げ目がつくように頑張っていた。一人だったけど、楽しかった。
やはり、遊喰らせつのお勧めに間違いはなかった。
◆◆◆◆
バーベキューを楽しんだ僕は、満員電車に揺られながら「これで僕も陽キャの仲間入りだな……」とにこにこしていた。
ふと、今日食べた物以外にもバーベキューで使われている食材はあるのかなぁ……と思案して「BBQ 食材」で検索をした。
すると、色々な食材がまとめてある記事があった。
その記事を最後まで読むと
「バーベキューは何を食べるかより、誰と食べるかが大事ですよね!」
と書いてあった。
僕はそっと携帯の電源を落として、少し泣いた。
縷々道 生我
2024-04-02 12:00:05 +0000 UTCよーさん
2024-04-02 10:15:45 +0000 UTC縷々道 生我
2024-04-02 05:03:04 +0000 UTC縷々道 生我
2024-04-02 05:02:20 +0000 UTC蝶々
2024-04-02 03:33:45 +0000 UTC墓薙
2024-04-02 03:15:13 +0000 UTC