昨日、ゲゲゲの鬼太郎の新作映画『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』を見てきた。
この記事は、本作をこれから見る人向けに書いた記事なので、ネタバレは含まれていないが、可能な範囲で本作の魅力を伝えていけたらと思っている。
まず、本作の導入の紹介をしよう。導入を知った時点で見る気が無くなってしまうという人は引き返してくれ。
廃刊が決まっているオカルト雑誌の記者が『哭倉村』という廃村に通じるトンネルに辿り着く。彼は鬼太郎(現代)や猫娘に「この先に行ってはいけない」という警告を受けるものの、記者魂が暴走してトンネルへと踏み入ってしまう。
トンネルの先に会ったのは、既に廃村になっている『哭倉村』という場所だった。ここから場面は戦後の日本に転換する。
1950年(確か)、血液銀行に勤める水木は、戦時中に急成長した製薬企業の一族である『龍河』の新当主とのパイプを作るために『龍河』の屋敷に訪れる。
しかし、龍河の家に新しい党首が出来てからというもの、次々と一族の人間が奇妙な死を迎えるようになった。不安を感じた水木は、屋敷で出会ったゲゲ郎(鬼太郎の父)と共に謎の解決に取り組むことにした。
これまでの劇場版鬼太郎は、良くも悪くも『子供向け作品』であり、深いメッセージ性や多少のグロテスクな場面があっても勧善懲悪を旨とした物であったと思う。
そうしたヒロイズムは、本作の主人公である二人にきちんと受け継がれているものの、内容が今までの鬼太郎映画とは少しだけ違う。そもそも本作、PG-12である。年齢区分の時点で、既に子供向けではない。
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というか、この映画が暗い作品であることはある程度必然である。
これはゲゲゲの鬼太郎本編の話だが、6期の1話目で既に『鬼太郎は水木という人間に育てられた』と、明確に鬼太郎が産まれた後のエピソードが語られている。
つまり、アニメ本編を見てから映画を観に来た人は『鬼太郎誕生』というワードを見て「鬼太郎の父及び母は鬼太郎を育てられる状態ではなくなる」という前提を胸に映画を見ることになる。
それに加え、鬼太郎の父が龍河の屋敷に来た理由は『生き別れになってしまった妻を探すため』、此処から何が起きるかは……劇場で確かめてくれ!
2時間以内で全部回収できるのか?という量の謎が散りばめられて、それらを全て回収していく話の造りは非常に見事だった。
鬼太郎が好きというバイアスはあれど、個人的に2023年で一番のお勧め映画。
声優陣が豪華だったり、作画も気合が入っているので、見よ。
片目ではなく、両目で見よ。
追記:これは独り言だけど、「それぞれが当人の考える最善の事を行った」結果として巻き起こる悲劇というのは、そこからしか得られない栄養があると思うんだ。僕は基本的には大団円至上主義者なんだけど、甘い物ばかり食べているとその内塩気のある物が欲しくなる時もあるよね。
縷々道 生我
2023-11-20 11:13:07 +0000 UTC墓薙
2023-11-20 10:30:28 +0000 UTC